鷺宮の歴史をたどる 2001年版より



 


発刊によせて


西暦2000年の世紀の節目を記念して、鷺宮の町の歴史をたどってみてはと地域センターからの呼びかけがあり、鷺宮の歴史をたどる会が発足いたしました。そして話し合いの結果、冊子「鷺宮の歴史をたどる」を発行することになりました。

明治、大正、昭和初期生まれの多くの地域の方々から、昔の暮らしぶりなどお聞きし、又たくさんの資料や写真の提供を頂きました。編集作業には地域センター職員及び編集委員のご努力で、一年の歳月を経てやっと発刊の運びとなりました。

お世話になりました皆様に心より感謝を申し上げます。「温故知新」という言葉がありますが、この冊子がこれからの鷺宮の発展に少しでもお役に立てたらと思います。

鷺宮を語るとき八幡神社、福蔵院と妙正寺川の両端の田園風景があげられます。秋の稲刈りの終わった田んぼの落穂をめがけて多くの鷺が飛来し、近くの福蔵院や天神山の樹林がねぐらと休息の場となっていました。やがて西武鉄道の開通で、鷺宮の田園風景が一変し、農村から町へとどんどん変わり、昭和39年の東京オリンピック開催を機に、新青梅街道が出来て更に町は大きく変化をしました。

その反面、農業は衰退し市場に野菜を出荷する農家は数える程に減少しました。昔からの講や年中行事も形を変えたり消滅し僅かに残る程度となりました。失ったものもあり、また新しく人と人の関わりがうまれています。

温かで人情味ある鷺宮の町になるように、この冊子が一人でも多くの人達に見て戴ける事を祈念し、ご挨拶といたします。

2001年3月

鷺宮の歴史をたどる会  代 表    早 舩 二 郎

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